賢者の孫は元々小説家になろうというサイトにて掲載された作品で、そこから人気が出て書籍化、漫画化されました。2019年春にはアニメ化も決定しています。そんな本作の世界では、各国の情勢が様々。魔法学校を有するアールスハイド王国や、その友好国なども登場します。そんな中で、今回は帝国について紹介させていただきます。
軍事拡大を狙う帝国
出典: 賢者の孫 ©2019 吉岡 剛・菊池政治/KADOKAWA/賢者の孫製作委員会
本作品の中に帝国という言葉が初めて登場したのは、シンが15才になった時。常識を一切教えてもらっていなかったことに気が付いたメリダ達は、シンの魔法がどの程度なのか確かめることに。そこで異常なまでの強さを見せたシンに対して、ディセウムがこのように言います。このまま社会に出れば各国の思惑に踊らされかねない。特に軍事力拡大を狙う帝国に知られれば…シン君を利用しようとするのは目に見えている。この時点では帝国は軍事拡大を図る国家であることしかわかりませんでした。
世間での帝国貴族のイメージ
出典: 賢者の孫 ©2019 吉岡 剛・菊池政治/KADOKAWA/賢者の孫製作委員会
カーンの魔人化の騒動の後に、カーンの行動がまるで帝国貴族のようなイメージであったと言われる場面があります。では世間での帝国貴族のイメージはどのようなものなのでしょうか。帝国貴族にとっては、自分たちが全て最優先、国民は搾取の対象。貴族ではない者は人間ではないと言っているようなイメージを持っているようです。物語で登場する帝国貴族は数が少ないですが、大多数の帝国貴族はこのような考えでした。恐ろしい人格の持ち主たちですね。昔、サラリーマン金太郎という漫画で官僚らしき人物が言った、我々の世界では赤門以外、大学と言わんという言葉を思い出してしまいましたね。
元帝国貴族 オリバー=シュトローム
カーンを魔人にした張本人
出典: 賢者の孫 ©2019 吉岡 剛・菊池政治/KADOKAWA/賢者の孫製作委員会
元帝国貴族のオリバー=シュトロームは実家の跡目争いに敗れた人物で、学院の研究室で優秀な魔法使いを育てています。自分の過去の境遇から帝国を憎んでおり、また、世間体的には、帝国出身であることい風当りが強いので、真面目に仕事をしているようです。そんな彼は、実は魔人であり、他人を魔人化する研究を行なっていました。そしてカーンを魔人にすることに成功したのでした。
オリバー=シュトロームの過去
出典: 賢者の孫 ©2019 吉岡 剛・菊池政治/KADOKAWA/賢者の孫製作委員会
帝国内のとある土地で領主を指定た、オリベイラ=フォン=ストラディウス。帝国貴族らしからぬ彼は非常に民から好かれている領主でした。若い頃にアールスハイド王国に旅をしたことがあり、その王国こそが、帝国にあるべき未来の姿だと言っていました。妻のアリアは妊娠中で幸せの最中。そんな中で、帝国貴族たちの陰謀により、領民に裏切られ妻を殺されてしまいます。そこで帝国への憎しみを抱き魔人化。彼の目標が帝国の貴族、平民全てを根絶やしにすることとなりました。
ブルースフィア帝国とアールスハイド王国の戦争
帝国が戦争を仕掛けた理由
出典: 賢者の孫 ©2019 吉岡 剛・菊池政治/KADOKAWA/賢者の孫製作委員会
ブルースフィア帝国はアールスハイド王国に戦争を仕掛けます。帝国の皇帝ヘラルド=フォン=ブルースフィアはアールスハイド王国を手に入れ、帝国の軍事力を最高のものとし、歴史上で初めて世界を掌握する皇帝となろうと考えていました。そして、全軍を引き連れてゼストという参謀の言う通り、王国兵士を壊滅させようと進軍していました。
魔人の横槍
出典: 賢者の孫 ©2019 吉岡 剛・菊池政治/KADOKAWA/賢者の孫製作委員会
実は魔人であったゼスト。全ては彼の策略だったのです。全ては嘘であり、準備万端のアルスハイド王国軍に正面突撃をしてしまい、大打撃を与えられてしまいます。一方その頃、オリバー=シュトロームが帝国国内を魔物を引き連れて攻撃します。全勢力を戦場に引き連れていた帝国内部は大混乱。そんな中で軍を引き連れて戻って来た皇帝。しかし、ゼストにあっけなく殺されてしまうのでした。
帝国の滅亡と新たな戦い
出典: 賢者の孫 ©2019 吉岡 剛・菊池政治/KADOKAWA/賢者の孫製作委員会
オリバー=シュトロームの目的は、帝国の貴族、平民全てを抹殺すること。ブルースフィア帝国を手中に滅ぼしたものの、当初の目標へと勤しむオリバー=シュトローム。帝国の各町全体に絶望を与え手駒となる魔人を増やしつつ、ついには帝国中の全ての街や村を滅亡させました。オリバー=シュトロームの目標は達成され、彼は満足した様子なのですが、配下の魔人たちはそうは行きません。他国へと勝手に侵攻を始めてしまうのdした。ここから物語は新たな戦いが始まるのでした。
帝国の思想を継いだ戦い
出典: 賢者の孫 ©2019 吉岡 剛・菊池政治/KADOKAWA/賢者の孫製作委員会
ここから物語は、魔人と他国との争いとなって行きます。シンたちは、魔人の軍隊のことを、帝国が世界を支配すると同意だとしています。帝国を憎み、彼らの思想を否定していたオリバー=シュトロームだったのすが、結局自分の部下の魔神たちのせいで、自分の憎んでいた帝国と同じような位置づけとされてしまうのです。今後は魔神との戦いと各国の協力がメインで物語が進んで行くのではないでしょうか。
帝国まとめ
出典: 賢者の孫 ©2019 吉岡 剛・菊池政治/KADOKAWA/賢者の孫製作委員会
残念なことに物語序盤に滅んでしまった帝国。魔人の国という新たな存在を強めるための王国であったといっても過言ではないかもしれませんね。そんな帝国の貴族たちは、やはりゲスな人間が多かったので、滅んで正解だったのかもなんて思いながら物語を読んでいました。本日も読んでいただき、ありがとうございました。