あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。略して『あの花』は2011年に放送され、かつての青春を思い出すかのような演出と感動のストーリーで大ヒットし、その大ヒットを受けて2013年に劇場版、その後実写ドラマ化するなど、アニメファン以外からも大きく評価された名作です。そんなあの花のあらすじを各話ざっくりと紹介していきたいと思います!
目次
第一話 超平和バスターズ
高校受験に失敗し引きこもり同然の生活をしている宿海 仁太(じんたん)の前にかつて事故で死んでしまった幼馴染『本間 芽衣子(めんま)』が現れます。熱さや鬱屈した生活のストレスで頭をやられてしまい、その挙句に現れた夏のケモノ。何の脈絡もなく現れ、仁太の生活に介入してくるめんまは仁太に「お願いを叶えて欲しい」と言います。仁太はそのおかげで否が応でも自分のトラウマと向き合う羽目になります。
安城鳴子、略して……
そんなじんたんの前に同じ高校の幼馴染、安城 鳴子(あなる)が姿を現します。夏休みの宿題を届けにきた際に、引きこもり同然のじんたんを気に掛けて叱責するもじんたんは応じる気にはなれません。めんまが死んでから、仲良しだった5人の幼馴染、じんたんとあなるとゆきあつとちりことぽっぽ。『超平和バスターズ』はかつての面影もなく疎遠になっていました。仁太は一度はめんまに言われるようにあなるの元に行こうとしますが、道中で幼馴染の松雪集(ゆきあつ)と鶴見知利子(つるこ)と遭遇してしまったことからめんまを置いて帰ってしまいます。
平和をバスターする…
じんたんがじんたんと呼ばれていた頃、自分達6人を『超平和バスターズ』と呼ぶことにしたあの頃。あなるはじんたんに「じんたんってめんまのこと好きなんでしょ?」と聞かれ、照れから「誰がこんなブス!」と言って逃げるように帰ってしまいます。明日謝ればいいや。そう思っていたじんたんにその明日は永遠に来ませんでした。
秘密基地にいたのは?
一度は帰ったじんたんでしたが、いてもたってもいられなくなったじんたんは心当たりの場所。かつてみんなで使っていた秘密基地に行くのですが、そこには何故か電気がついておりその中にはマニアックな工口本が置いてありました。そこにいたのは、幼馴染の久川鉄道(ぽっぽ)でした。
第二話 ゆうしゃめんま
かつては身体も小さかったぽっぽも今では体格の良い男子となっていました。ぽっぽはめんまの幽霊が見えるという話をあっさりと信じ、めんまの願いを叶えることを快く協力してくれます。ぽっぽはかつて皆でハマっていたゲーム、ノケモンのレアモンスターが欲しいとか言っていなかったっけと言い出し、じんたんはノケモンを買い求めることに。じんたんが行ったゲームショップではあなるがアルバイトをしていました。
昔のように
しかし、そのレアモンスターは通信交換でしか手に入らないモンスターだったためじんたんとぽっぽはあなるに行きます。何だかんだであなるは昔と変わっておらず、数時間ピコピコすることでついにレアモンスターをゲットします。しかし、それはめんまの願いではありませんでした。でも、また三人が仲良しになってよかったとめんまは言います。
第三話 めんまを探そうの会
あなるとめんまに言われて学校へ行くことになったじんたんでしたが、同級生に茶化されて結局学校には行かずに秘密基地に逃げるじんたん。しかし、そこには挙動不審のぽっぽが「めんまを見た」と言い出します。じんたんが帰るとキッチンがぐちゃぐちゃになっていました。めんまはかつてじんたんの母親が作ってくれた蒸しパンを再現しようと悪戦苦闘しながら蒸しパンを作りますが、あまりうまくいってませんでした。じんたんは亡くなった母の事を思い出します。
みんなでバーベキュー
何を思ったのかぽっぽは皆でバーベキューをやろうとと企画します。皆と顔を合わせづらいじんたんは逃げたくなるものの、半ばめんまに引っ張られるままに参加します。皆来ないだろと思っていたものの、つるこやゆきあつも参加します。しかし、ゆきあつは自分もめんまを見たと言い出します。
第四話 白の、リボンのワンピース
ゆきあつはめんまが「これ以上騒ぎ立てないでくれ」と言っていたと言います。じんたんにしか見えないめんまは精一杯否定しますが、その声はじんたん以外に届きません。じんたんはめんまが作った蒸しパンを出して、めんまは皆が集まってくれたら嬉しい、忘れないでくれたら嬉しいと言っていたことを話しますが、流石に誰も信じません。ゆきあつは「いつまでもめんまにとらわれて情けないな」と言い捨て帰ってしまいます。じんたんもそのまま帰ってしまいます。
ぽっぽが見ためんま
その場に残ったぽっぽとつることあなる。すると、つるこがぽっぽに「久川が見ためんまってどんな感じだった」と聞きます。ぽっぽはあまり良く覚えていませんでしたが、つるこには何やら心当たりがあるようでした。そのころじんたんは傍から見たら自分はとんでもなくイタいやつだと自覚し悶絶していました。
偽りの平和をバスター!
その翌日、意外な人物がじんたんの家に尋ねてきます。その人物はつるこでした。つるこが何故、じんたんの元にやってきたかと言うととある目的があったようで…じんたんにある頼みごとをします。それはつるこ曰く、「偽りの平和をバスターすること」でした。つるこの口車に乗せられたじんたんはゆきあつに話しかけ「俺のめんま」であることを強調して話しかけます。すると、ゆきあつは静かな怒りをぶつけ言いたいことを言って去っていきます……が、実は全然冷静ではありませんでした。家に帰ったゆきあつは動揺を露わにしながら、怪しげな行動をとり始め…
めんまがいた!……え?
その後、ゆきあつを除いた全員が何だかんだで秘密基地に集まります。すると、ぽっぽとめんまがめんまを見たと騒ぎ立てます。急いでみんなでめんま?を追いかけると、白いワンピースを着た誰かが視界に入ります。すると、つるこが「あーあ。そんなでかいガタイして脛毛剃っても、相当無理があるわよ! ……ゆきあつ!」と叫びます。めんまの正体はゆきあつだったのです。
第五話 トンネル
めんまの正体はゆきあつだった!?日頃から冷静に振る舞っていても、ゆきあつはめんまの事を引きずっていました。自分が言った言葉でめんまを死なせてしまった、だからめんまが出てくるなら、恨みから自分の前に出てくるはずだと思っていました。そんなゆきあつに対して、じんたんはめんまから聞いた言葉を伝えます。「ぱっちん、ありがとうごめんね」と。めんまが死んだあの日、自分がめんまを呼び止めてぱっちん(髪留め)を渡そうとしなければめんまは死なずに済んだかもしれない。ゆきあつはそのことをずっと引きずっていたのです。
あなる危機一髪
その後、あなるは友人から合コンに誘われます。最近付き合いの悪かったあなるは結局断ることが出来ずに参加することになります。それから成り行きで知らない男にラブホに連れていかれそうになったあなるを助けたのは、ゆきあつでした。腕力に自信のないゆきあつは、言葉巧みに男を追い払います。その帰りの電車でゆきあつは本気なのか冗談なのか分からない感じで「俺と付き合ってみるか?」と言いますが、あなるは処女っぽい反応で無理!と言います。じんたんもゆきあつも過去を引きずり、そんなじんたんにあなるも引きずられる。色々あってから皆、過去に引きずられているのです。
第六話 わすれてわすれないで
めんまのお願いは自分が学校へ行くことなのかもしれないと思ったじんたんが学校へ行くと、そこではあなるがラブホに行ったとあらぬ疑いが掛けられていました。どうやらその現場をPTAの誰かに見られてしまいます。じんたんはそんなあなるを放っておくことが出来ず思わず声をあげてしまいます。皆は唖然として、あなるはいたたまれなくなってじんたんを無理矢理連れ出します。でも、そんなあなるの顔は晴れやかでした。
めんまの家に
ぽっぽの提案でめんまの家に行くことになります。そこでめんまの母親からめんまの日記を貸してもらいます。でも、じんたんはその中身をみることを保留し、ぽっぽにもまだ見るなと言います。そのことを知っためんまは、母親が自分の事を思い出して悲しませるようなことはしないでと泣き出してしまいます。じんたんは鼻血を出したり、めんまにのしかかられて大混乱。頭を冷やして落ち着くために秘密基地に行くと、そこには帰ったはずのあなるがいました。
第七話 ほんとのお願い
ぽっぽとあなるとじんたんはめんまの日記を確認します。めんまの日記はうれしかったとかたのしかったとか小学生並みの日記でしたが、ふとじんたんが大きな花火を作ろうとしていたことを思い出します。じんたんの母親のために大きな花火をあげること、結局それは実現しませんでしたが、3人はこれがめんまの願いじゃないかと思います。が、その後日に5人で集まったときには花火なんてものはそう簡単に作れないしあげられらないと現実を叩きつけられることになります。
バイトを始めるじんたん
じんたんは花火のためにアルバイトを始めます。工事現場とゲームショップでのアルバイトを始めると、めんまは帰りの遅いじんたんの怪しげな行動に頬を膨らませますが。それが自分の“お願い”を叶えるためにやっていることだと知ります。めんまは生き生きしているじんたんを見て満足げです。しかし、花火の製作を頼んでいた職人が突然、花火を作れなくなったといいます。祭りの役員に止められたからだと言いますが、その役員はめんまの父親?でした。
第八話 I wonder
花火の件を直談判しにめんまの家にやってきた5人でした。しかし、めんまの母親は皆がめんまを置いて成長していくことが受け入れられず、行き場のない憎しみを抱いていたのです。めんまの母親が感情を露わにしてします。結局、花火の了承を得る所では無くなりゆきあつは計画の中止を提案します。
どうしようもなく過去にとらわれる皆
じんたんは一人でもアルバイトを続けると言い出し、無理がたたって倒れてしまいます。そこにいたあなるは、じんたんに過去に抱いていた自分の気持ち、そして今の自分の気持ちを打ち明けます。じんたんも自分の気持ちがよくわからない。でも、めんまの願いを叶えなければいけないと漠然とした気持ちでした。
めんまとじんたん
家に帰るとじんたんはあなるに言われたことを思い出します。めんまの願いを叶えれば、めんまは消えてしまう。自分のやっていることは矛盾だらけで、いたずらに他人と自分を傷つけているだけ。じんたんは感情を抑えきれず、自然と涙が溢れてきます。めんまは心配しますが、じんたんは必死に誤魔化して、それを見ためんまがじんたんの母親のことを思い出して泣いて…みんなが泣いていました。
めんまはいない?
その後、母親の墓参りに行くじんたん。そして、つることゆきあつの家にじんたんの家からの無言電話が入っていました。秘密基地に来るとみんなが集まっており、ゆきあつはめんまをダシに皆を傷つけるじんたんを責め立てます。が、そのときめんまの日記帳にメッセージが書かれます。それは、まぎれもなく今日の出来事でした。
第九話 みんなのめんま
蒸しパンを作って皆に振る舞うめんま。ただし、じんたん以外にその姿は見えず4人とってはホラーそのものでした。しかし、こうなっては信じるほかありません。ゆきあつは花火を作りめんまを成仏させることを心に決め、めんまの父親に会いに行きます。花火師のヤマさんに圧力をかけたのはめんまの母親でした。ゆきあつの魂の土下座で、花火作りが再開します。
じんたんにはめんま?
花火作りの手伝いをしている最中、あなるはめんまに敵わないことに感極まってその場からいなくなります。それを追ってきたのがゆきあつでした。あなるはじんたんに、ゆきあつはめんまにゆきあつはあなるにシンパシーを感じていました。そして、その光景をつるこが見ていました。
いなくなっためんまを探して
季節は移り変わり、学校の生徒たちは冬服を着だします。夏のケモノだったはずが、めんまが来てから随分時間が経ったことになります。じんたんがバイトから帰ると、めんまはいませんでした。急いで探しにいくじんたんは川の傍でじんたんを呼ぶめんまを見つけます。じんたんは川でめんまが死んだことを思い出し、いてもたってもいられずにめんまのもとに走ります。じんたんはおもわずめんまを抱きしめ「ずっとここにいろよ」と言います。
第十話 花火
皆が躓きながらも少しずつ過去と向き合い始めます。ぽっぽが企画しためんまを見送るための花火大会、その決起集会。その集会の余興として、ゆきあつがあの時の再現をしようと言い出します。まずあなるが「じんたんってさ、めんまのこと、好き、なんでしょ」と言います。それから震える声でぽっぽが乗り、じんたんは小さな声で「好きだ」と言ってその場から逃げ出そうとします。でも、ぽっぽの「そこで逃げたら、同じことになるぞ!」という言葉に立ちどまります。振り向いたじんたんが見たのは、困ったように笑うめんまではなく、ぽろぽろと涙を流すめんまでした。
誰かの代わりにはなれない
あなるはじんたん、ゆきあつはめんま、つるこはゆきあつ、そしてじんたんはめんま。それぞれに抱いていた想いは報われることはない。誰も誰かの代わりにはなれない。めんまはじんたんの好きがお嫁さんになりたいの好きだと分かっていて、じんたんはこのままここにいればいいといいますが、生まれかわることを信じて「成仏、しますよ」と言います。
空に消えてった…
じんたんは最後の最後まで打ち上げ花火をすることを、めんまを成仏させるかを悩んでいました。今なら止められる、でも……でも花火は打ち上がってしまいます。超平和バスターズとめんまの弟と、実は来ていためんまの両親に見守られて……花火は綺麗に打ちあがりました。そして、めんまは……なんと消えませんでした。めんまの願いは打ち上げ花火をすることでもなかったようです。でも、じんたんはちょっと安心していました。
第十一話 あの夏に咲く花
めんまが成仏しなかった後、じんたんはゆきあつに呼び出されます。そこで皆が自分勝手な願いからめんまを成仏させようとしていたことを打ち明けます。あなるはじんたんのことが好きでめんまがいなくなれば、とゆきあつはめんまがじんたんの傍にいることが我慢できず、つるこはずっとゆきあつの傍にいるために行動していた。あのぽっぽでさえそう、ぽっぽはめんまの死の瞬間を見ており、逃げるように海外を旅していたことを打ち明けます。みんなが想いを吐露したとき、めんまの身体は少しずつ消え始めていました。
かくれんぼだよ
超平和バスターズが昔のように戻り、めんまの話を聞いて成仏させることを決意する皆。じんたんは家に帰り、めんまを連れて秘密基地に行こうとしますが、めんまはもう自分で立っていられないほどになっていました。じんたんはめんまを連れて秘密基地へと急ぎます。でも、じんたんが秘密基地に着いたときにはもうじんたんにもめんまの姿は見えなくなっていました。見えなくなっためんまは「か、かくれんぼだよ!」と言うと、じんたんたちはめんまを探しに行きます。そして、めんまは最後の力を振り絞って、みんなに手紙を残します。
めんまみーつけた
めんまはどこにもいない。必死に探してもう夜が明けそうになったとき、あなるは日記の切れ端を使いめんまが皆に残した手紙を見つけます。めんまは皆に想いを伝え、消えてしまいそうになりますが5人はもういいかい!と叫び続けます。めんまは「もういいよ!」と答え、その声はじんたんだけでなく皆に届きます。めんまは皆に見えるようになっていました。めんまに大好きだと伝える皆、そして、めんまを見送るためにみんなで「めんま、見-つけた!」と言って…
あの日見た花の名前
めんまは涙を流し、それでも笑いながら「見つかっちゃっ……た」と最後の言葉を残し、生まれかわるために成仏しました。その後、じんたんはあなるとともに学校へ通う日々、ゆきあつとつるこはいつも通りかと思いきやちょっと距離が縮まったように見えます。ぽっぽは高卒認定をとるために勉強を始めていました。秘密基地にやってきたじんたん、そして外には超平和バスターズのみんなが集まっていました。そして、秘密基地の超平和バスターズの文字には、ずっとなかよしという言葉が書き加えられていました。
あの花のあらすじまとめ
全てのアニメの中でも一番泣けるんじゃないのかと思うくらいに涙腺を刺激する作品のあの花。『あの花』の意味はいろいろ考えられますよね。めんまが居た場所に咲いていた花の名前なのか、あるいは最後のじんたんの台詞から生まれ変わっためんま自身の事ともとれますね。じんたんの母親が生まれ変わって、お花の赤ちゃんになるかもとも言ってました。まだ知らないのは、生まれかわっためんまの名前って事かも。いろいろ考えられますよね。とにかく、とにかく泣けるし心に残る作品でした!