『上野さんは不器用』は月2回刊行される漫画雑誌『ヤングアニマル』にて、短期集中連載されていたtugenekoの漫画作品です。2019年の1月にはテレビアニメ化され、TOKYO MXを中心に放送予定とのこと。主人公は、中学生の上野。上野は様々な方法で意中の相手である田中に告白を試みるも、いつも失敗してしまうといったストーリーになっています。今回は『上野さんは不器用』の主人公・上野の不器用すぎるシーンについて紹介していきたいと思います。
ドキドキを利用?パンチラ防止実験!
出典: 上野さんは不器用 ©tugeneko・白泉社/上野さんは不器用製作委員会
上野が、宇宙に存在する謎の暗黒物質を操作し、その効果によって局所的な範囲を不可視空間にするという“クマタンダー2号”を発明したときのこと。パンチラ防止のために作ったこの発明品で、スカート角の何度まで防御できるかを実験することになります。そこで上野は自分のスカートにその効果を発揮させ、記録係として田中を任命。上野はこの実験品に絶対的な自信を持っているとのことで、スカートの下には何も穿いていないと宣言。そんなスリルを利用し、田中を落とそうとする上野ですが、何も穿いていないと聞いても田中はなんとも思っていないよう。そんなこんなで実験開始し、ついに90°までスカートをたくし上げますが、その効果は発揮され続けているようで、さらに田中は興味を全く示していません。そこで上野は、「この暗闇の先でアレが丸出しになってるとこを想像してグイグイ来んかい!!」と言うと、田中は「アレって何ですかアレって」と言います。上野は「だ・・・男子にはあって・・・女子は無いやつだよ!!」と言葉を濁すも、田中は本気でわからないようで、「ちょっと見せてくださいよそれ」と言いながら上野のスカートをめくろうとします。さらに“クマタンダー2号”のスイッチを切ると言い始めるしまつ。スカートをたくし上げるドキドキを利用しようとするも田中にはまだそのドキドキがないようで、さらには上野は田中の探求心に火を灯してしまったようで、逆にピンチへと陥ってしまった不器用なシーンです。
分子を体内から取り入れさせる!
出典: 上野さんは不器用 ©tugeneko・白泉社/上野さんは不器用製作委員会
上野が、未来の成分ドラントーデ配合の未来ドリンク“ドラントーデS”を摂取した日のこと。この“ドラントーデS”を飲むと、およそ24時間もの間、飲用者由来のニオイ分子を無香化することができるとのこと。匂いがしないからと足の裏を嗅ぐよう、田中に命じる上野。いざ嗅いでみたところ、匂いは全くしないようす。しかしこの“ドラントーデS”は、ニオイ分子を体外に排出しないから匂わないのではなく、ニオイ成分は体外に排出はされるものの、そのニオイ分子自体が無香化されているとのこと。それゆえに匂いを嗅ぎ続けると、ニオイ分子が嗅いでいる人物の体内に取り込まれることになります。今回のこの上野の実験は、その効果を利用して自分のニオイ分子を田中に体内に取り入れさせ、体内から受け入れてもらおうというひとひねり加えた作戦なのでした。こんなにも遠回りをしてまで田中に受け入れてもらいたいという上野の不器用さが溢れているシーンです。
長期的で周りくどい作戦?
出典: 上野さんは不器用 ©tugeneko・白泉社/上野さんは不器用製作委員会
上野は田中にパンツを食べさせたいという願望から、長い時間をかけて準備していたことも。田中宅にある食器を半年かけて徐々に小さい物にすり替えたり、田中のクラスの給食配合量を20%抑えるなどをすることで、田中は一定の空腹感にさいなまれるためにパンツを食べるであろうと考えているようです。そんな上野の努力には感動すら覚えます。さらには、もち粉由来の特殊遷移で構築した、見た目は何の変哲もない普通のパンツも作るなど。さまざまなものを開発できる頭の良さを持つ上野だからこその、回りくどさなのかもしれませんが、そこがまた不器用だと感じます。
上野流・委ね告白
出典: 上野さんは不器用 ©tugeneko・白泉社/上野さんは不器用製作委員会
上野が未来型救援装置“BGブルーライト”を発明したときのこと。この装置は、指定した色と同色相の物体を発光させることができるというもの。今回は“BGブルーライト”の動作確認をするとのことで、まず上野のハンカチを識別します。ハンカチから識別した色は“一斤染”。この“一斤染”とは、紅花一斤で絹一疋を染めた淡い紅色の名称で、染料である紅花が高価であった平安時代には、この一斤染めを紅色の上限としてそれよりも濃い紅染は禁色とされていたとのこと。それゆえに“一斤染”の別名として“聴し色(ゆるしいろ)”という名がついているそうです。今回上野は田中への愛の告白として、この“聴し色”でインナーに上野と田中の相合傘を描いていたのでした。上野は田中にその相合傘を見せ、恋愛への最後の一押しを相手側に委ねるとのことで、“上野流・委ね告白”に挑戦したのでした。さっそく部屋を暗くして田中の反応を見る上野ですが、上野の方を見た田中はどこか照れたように顔を背けます。成功かと思いきや、山下が「一旦伏せましょ、一旦」と上野を鏡の前まで連れて行きます。上野はメッセージ性が強すぎたかと考えつつ、ふと鏡を見てみると、その相合傘の肝心の文字はタイで隠れて見えなくなっていたのでした。結局はとんだ失敗に終わってしまうこの作戦ですが、その回りくどさから上野の不器用さが感じられます。
上野の不器用すぎるシーン・まとめ!
出典: 上野さんは不器用 ©tugeneko・白泉社/上野さんは不器用製作委員会
いかがでしたか?今回は『上野さんは不器用』の主人公・上野の不器用すぎるシーンについて紹介しました。上野が持ち前の頭脳を活かして、発明品を通して田中にアタックする一途な姿を見ていると、思わず応援したくなるような魅力を持っています。そのようすは不器用でありながらも、恋する乙女そのものです。ぜひ上野の不器用なシーンにも注目して見てくださいね。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。