『精霊幻想記』は、2014年2月12日から「小説家になろう」で連載が開始されたライトノベル作品で、2015年10月にはHJ文庫から書籍版が刊行されています。2021年7月からアニメが放送されました。2021年4月時点では累計発行部数130万部を突破している人気作品となっています。ジャンルは異世界転生系で、良くも悪くも今どきのストーリーとなっています。今回は、そんな『精霊幻想記』が「小説家になろう」から掲載を取り下げた件についてご説明していきたいと思います。
突然のWeb版取り下げ
2020年10月20日、「小説家になろう」内の北山結莉さんのページで報告がありました。突然の報告で驚かれた方も多いのではないでしょうか。取り下げの経緯は説明すると長くなるのでここでは省略しますが、簡潔に説明すると「小説家になろう」の利用規約違反に該当するからだそうです。
「小説家になろう」の利用規約について
よくある利用規約ですが、今回のケースは第14条12項(ア)に該当するのでは?というのが問題になったようです。Web版は「続きは書籍で」に該当するのではないかという問い合わせが「小説家になろう」運営に通報があったりもしたそうです。
Web版と書籍版との差異
現在Web版は取り下げられていますので確認は出来ませんが、登場キャラクターの性格や設定が異なったり、人間関係やルートの展開が異なるようです。作者の北山結莉さんは、以上のような理由から書籍への誘導には当たらないと考えていたようですが、「小説家になろう」運営から正式に「続きは書籍で」の状態に当たるとの回答がきたようです。
作者・北山結莉さんってどんな人なの?
細かいプロフィールは出ていませんが、関東出身の小説家になります。趣味は散歩やカラオケのようで、漫画やアニメなどを見るのも好きなようです。今回ご紹介している『精霊幻想記』がデビュー作となりますが、他にも『失格世界の没落英雄』『魅了スキルでいきなり世界最強』なども執筆されています。デビューしたてのインタビューでは「メディアミックスやグッズ化、アニメ化などが野望です」と言っていたので、今回のアニメ化はとても喜ばしいことですね。他の作品もどんどん書いていきたいと貪欲な姿勢を見せている方なので、これからの作品にも多いに期待したいですね。
『失格世界の没落英雄』
魔道大国の元王子シオンはリィエルという天使に出会うことで『神眼』を発現させます。それは、全てを見抜くことが出来る最強の鑑定スキルだったのです。『神眼』を発現したシオンと天使リィエルの世界を救う物語。
『魅了スキルでいきなり世界最強』
乙女だらけの異世界に突然召喚された柊太陽。彼を召喚した神剣が「魅了スキル」を持っていたことで異世界の女性たちはメロメロに。乙女たちと共に敵に立ち向かう異世界ファンタジー作品。
【精霊幻想記】作者・北山結莉によるWeb版取り下げについて解説まとめ
いかがだったでしょうか。Web版取り下げと聞いた時は、何かとんでもないことをやらかしたのか?などいろいろ考えてしまいましたが、特にそういったことではなく、利用規約の解釈の違いでしたね。実際この「利用規約」ってほとんどのサービスに存在すると思うのですが、隅から隅まで読んでいる人ってどれぐらいいるのか気になりますね。一応最後までスクロールしないと次に進めないようになっているなどの工夫をしているサービスもありますが、だいたいの人がピューっとスクロールして「同意する」をクリックしているのではないでしょうか。サービス利用前にはしっかりと「利用規約」を確認することは自分自身を守る為にも重要なことなので、みなさんもしっかりと目を通すようにしてくださいね。