2017年に放送されたメイドインアビスの2期、烈日の黄金郷が2022年7月から放送予定となっています。アニメの丁寧な作り込みや、可愛いキャラデザなのに情け容赦ない展開と世界観に抗いながら生きて冒険を続けていくストーリーで大人気を博し、劇場版も放送されたアニメでその続編の放送もまもなくといったところ。2期では第6層で遭遇するイルぶる村と重要なファプタというキャラクターが登場します。今回はそのファプタについて詳しく紹介していきたいと思います!
目次
はじめに、メイドインアビスとは?
メイドインアビスは2012年からまんがライフWIN(現WEBコミックガンマ)にて連載されている作品で、アニメの1期は2017年、劇場版総集編2部作が2019年、ある男との戦いを描いた新作劇場版が2020年に公開されています。アビスと呼ばれる深さ不明の縦穴に潜り、冒険する少女リコと機械の少年レグを主人公とした大冒険ダークファンタジーです。設定からしてアトラスの世界樹の迷宮の影響を受けていると見られる部分が多く、作者自身もファンと公言しています。しかし、手ごわいRPGとして有名な世界樹シリーズと比較しても、実質的に帰還や補給不可だったり、ダンジョン内のギミックが容赦なさすぎたりと、超絶理不尽なものとなっています。
成れ果ての姫、ファプタとレグの出会い
コミックス5巻でボンドルドとの戦いを終えたリコ、レグ、ナナチの三人は深界六層還らずの都へと降下します。 そこで三人は、何者かによって命を響く石(プルシュカ)を奪われ、何者かに導かれるように成れ果てたちが独自の価値観を持ちながら生きる村へとたどり着きます。そこでは価値の取引が行われており、個人が大切にしているものを見抜かれており、大切なもの同士を取引したりするほか、誰かにとって大切なものを傷つけた場合、触手が現われそれと同等になるように大切なものを奪われる制裁が加えられるというルールがありました。レグとナナチはプルシュカを奪ったと思われる人物を見つけ、レグは村の外へと追いかけます。そこでレグと出会ったのが、成れ果ての姫ファプタでした。
価値の化身 ファプタ
ファプタは成れ果ての村で暮らす成れ果てとは違い、整った容姿と4本の腕を持つナナチのようなタイプの成れ果てです。独特ではあるものの言葉を喋ることが出来るため、意思の疎通は可能です。野生児で、動くときのしぐさは動物的ですが、思考や性格は年相応の少女です。村のみんなからは価値の化身や姫と呼ばれ敬われているようですが、成れ果てたちが村の外に出ることが出来ないのとは対照的に、ファプタは村の中に入ることが出来ないようです。口癖はそす。
ガブールンに育てられたファプタ
ファプタは村の中には入ることが出来ないため、生まれたときから一人でした。そんなファプタを育て言葉を教え、名前を与えたのは、アビスを徘徊する干渉器と呼ばれる機械でした。干渉器は何者かがアビスの各層に情報収集を目的として配置したもので、機械繋がりでレグとも関係がありそうですが、現在その関連性は不明。ファプタは干渉器にガブールンと名前を付け、ガブールンは尊い娘を意味するファウ、不滅を意味するアプタをあわせ、果てぬ姫君を意味するファプタと名付けます。
記憶を失う前のレグを知っているファプタ
ファプタはプルシュカを奪い、わざわざ手掛かりまで残して去ったことからリコたちは成れ果ての村に来ることになりますが、そんなことをした理由はレグを試すためでした。どうやらファプタは以前レグに出会ったことがあるようで、それはつまり記憶を失う前のレグでした。ファプタはレグに対しては心を開いており、それはかつてのレグがファプタと交わしたある約束が関係していました。
レグとの約束、ファプタの目的とは一体?
ファプタの目的は、成れ果ての村を焼きつくして根絶やしにすることでした。そもそも、成れ果ての村はかつてアビスの黄金郷を目指した探索隊ガンジャの隊員たちが作り上げた村でした。そして、その根幹となるのが、ファプタを生み落とした母であり、成れ果ての村そのものでもあるイルミューイでした。ファプタはイルミューイとその子供たちの恨みを晴らすべく生み落とされた存在なのです。でも、一体なぜそんなことになってしまったのでしょうか?
成れ果ての村はなぜどうやって出来たのか?
成れ果ての村の人々は、かつてアビスの黄金郷を目指した探索隊ガンジャの隊員たちです。彼らは隊長のワズキャンを中心に数多の犠牲の末に、アビスの入口までたどり着きます。そこで彼らは原住民の女の子イルミューイを道案内として雇います。イルミューイは子供を産めない身体だったがために家族から捨てられ、隊員のヴエロエルコに懐きます。しかし、冒険の途中、イルミューイを含む隊員たちが水に擬態した生物「水もどき」を摂取したことで全滅の危機に瀕していました。そこで、アビスで発見した遺物『欲望の揺籠』をイルミューイに使います。
成り果ての村はイルミューイそのもの
イルミューイは水もどきを克服したものの、その姿は異形に近づいていきます。『欲望の揺籠』は願いを叶える遺物で、子を産めないがために捨てられたイルミューイは産まれてはすぐに死ぬ子供たちを産み続けるようになっていきます。隊員たちはイルミューイたちが産んだ子供たちを喰らうことで生きながらえます。イルミューイには2つ目の『欲望の揺籠』が与えられ、成り果ての村としての機能が備わります。つまり、成れ果ての村はイルミューイ自身だったのです。
ファプタの目的は兄妹たちの無念を晴らし、母を解放すること
完全に人の姿を失ったイルミューイは村として隊員たちを取り込み、今の成り果ての村となりました。しかし、自我を失っていても彼女は死んでいった子供たちへの恨みを忘れてはいませんでした。イルミューイは隠し持っていたもう一つの『欲望の揺籠』を使い、村の外へ最後の子供を産み落とします。その子供こそがファプタでした。ファプタはイルミューイがずっと閉じ込めてきた怨嗟そのものだったのです。
注意!ネタバレ その後の展開① レグとの約束と村への復讐を試みるファプタ
ファプタがレグと交わした約束とは、村を滅ぼすこと。ひいては『奈落のルールを書き換える程の力』、つまり火葬砲によって、村を守る壁に穴を開けることでした。ファプタは囚われたナナチを助けるための対価として、自分の身体の一部を差出しますが、その一部を見た村の意思がレグを攻撃します。やがて、レグはその一部を奪われそうになってしまい、どうしようもなくなり火葬砲を放ってしまいます。しかし、それはファプタが村を滅ぼしにやってくることでした。
注意!ネタバレ その後の展開② 記憶を受け継ぐファプタ
暴走しながら村を襲撃するファプタはレグの説得もむなしく暴走し、レグも無力化されてしまいます。しかし、そこに現れたのはナナチとナナチを捕らえていたベラフでした。ベラフはファプタにイルミューイたちの体験を流し込みます。ファプタはイルミューイが楽しかった頃の思い出を追体験します。それでもファプタの復讐の炎が消えることはありませんでしたが、そんなとき村の守りが無くなったことで原生生物が入り込んできます。
注意!ネタバレ その後の展開③ 結末
原生生物たちは次々と村の住人を喰らっていきます。そんな光景を見てファプタは、自分の存在理由を奪うなと原生生物たちに向かっていきます。しかし、原生生物の攻撃を受けファプタはボロボロになり、ガブールンも破壊されてしまいます。そんなファプタを助けたのは、村人達でした。ファプタにとって村人たちは滅ぼすべき存在でした。しかし、村人たちにとってファプタは自らを犠牲にすることさえもいとわないほど価値あるものだったのです。村人の手により復活したファプタはイルミューイの力を使う術を手に入れ、残った村人も自らファプタに喰われ彼女の力となることを選びます。
注意!ネタバレ その後の展開④ 新たな冒険へ
ファプタはレグと共闘し、原生生物たちとの戦いに決着をつけます。ただ、村は完全に崩壊し村人はアビスへと還って行きました。戦いは終わり、レグはファプタに一緒に来てくれないかと提案します。ファプタは忘れられてしまったことでグズるも、最後はレグやリコたちと一緒に行くことに決めます。
【メイドインアビス 烈日の黄金郷】ファプタまとめ
メイドインアビスの2期で登場するキャラクター、ファプタについて紹介しました。メイドインアビスは設定もさることながら、読後感がすごくて読み終わったら涙が出てくる作品で、2期の内容もとにかく面白過ぎる作品です!1期や劇場版で見た感動が再び味わえるので、必見の作品です!1期や劇場版も紛れもない名作なので、まだ見ていない人も絶対見てほしいです!