今回ご紹介するキャラクターは『フルーツバスケット』主人公の母である本田今日子です。ほんわかとした雰囲気の透とは反対で中学生時代は元ヤンキーであった今日子ですが、一体どんな人物なのでしょうか。
目次
透を育てた母・本田今日子とは
本田今日子とは『フルーツバスケット』の主人公である本田透の母親です。透が伝える言葉はほとんど今日子から教わった言葉や考え方が含まれるほど影響を与えました。母親として鑑のように見える今日子ですが、冷たい家庭で育ち、中学生の頃は手がつけれられないほど荒んでいました。当時のヤンキーの間では「赤い蝶」と通り名が付くほど恐れられ、学校にもほとんど通っていませんでした。
「変な教師」本田勝也と出会い
今日子が中学生の時、後に夫となる本田勝也と出会います。今日子が学校外で問題を起こしたことで学校の先生たちに呼ばれます。そこに居合わせたのが教育実習生の本田勝也。イライラする今日子に「何をそんなに怒っているのか」と尋ねます。勝也の言葉で今日子は荒れてしまった自分自身への苛立ち、本当は誰かに受け止め愛されたいという気持ちに気がつくことが出来たのです。
今日子を救った突然のプロポーズ
勝也のおかげで学校へ行くようになる今日子。しかしその行動の変化は仲間から反感を買い、高校入試直前に暴力を受けます。今日子は高校受験も出来なくなり、両親からも勘当されます。そのときに現れたのが本田勝也でした。勝也は今日子と結婚したいことを告げますが、今日子は同情から言っているのだと疑います。しかし勝也は同情ではなく、寂しいと言って泣いた今日子が愛おしいと感じたからとプロポーズをしたのです。
透が生まれる
子供が生まれることに対して最初今日子は動揺してしまいます。それは自分が過去に人を傷つけ、荒んでいた自分には子どもを育てる資格がないと思っていたからです。しかし、勝也の支えで生む決意をし、透が生まれました。透という名前は勝也がつけました。透の意味には『甘いものに塩を入れるといい感じの味が出るように透にもそんな女の子になってほしい』との願いが込められています。
最愛の夫・本田勝也との別れ
勝也は風邪をこじらせてしまい亡くなります。今日子は勝也を亡くしたショックで何もできない状態に陥ります。加えて透の世話も出来ずネグレクト状態となってしまいます。耐えられなくなった今日子は自分も勝也の後を追おうと橋の上から飛び降りようとしますが、その瞬間子供の「おかーさん」という声で透のことが頭を過り、急いで家と帰ることに。そこには今日子のことをずっと待っていた透の姿がありました。
一度は道に迷わなければ、自分の答えに辿りつかない
勝也というかけがえのない存在を失った今日子。勝也がいなくなったことで自分は必要とされていない人間と再び絶望に落ちました。しかし無条件で自分のことを待っていた透を見て、『世界が必要としなくても、必要とされる人のために生きていく』。自分の生きる意味を見つけ、進んでいったのです。そんな今日子でしたが、透が高校1年生の時に交通事故に遭い、亡くなってしまうのでした。
本田今日子の声優は沢城みゆきさん
本田今日子の声を演じるのは声優の沢城みゆきさんです。沢城みゆきさんの経歴はこれまで助演女優賞、主演女優賞、2009年から2011年にかけて海外ファン賞を3年連続で受賞しています。沢城みゆきさんの特徴は、少年から大人の女性まで幅広く演じることが出来る多彩な声と演技力ではないでしょうか。本田今日子役以外にも『HUNTER×HUNTER』のクラピカ役、『ルパン三世』の峰不二子役を演じています。
(まとめ)間違ったからこそ進めたのかもしれない
本田今日子はかつて人を傷つけ、自分は必要のない人間であると決めつけていました。しかしそれは、自分を見て欲しいほしいといった裏返しの行為。そんな今日子の孤独に気づき、受け入れてくれたのが夫・本田勝也でした。勝也は今日子が寂しいといって泣いた姿を見て「正直に泣いた姿が人間らしくとても好きだと思った」と今日子と結婚をします。透も生まれ、幸せが続くと思っていた矢先、勝也が帰らぬ人となってしまいました。今日子は絶望に陥りますが、透のおかげでもう一度生きようと立ち直ったのです。辛いこともあったけれど、たくさんの道に迷ったからこそ、気付けるものもあることを今日子から教えられるのではないでしょうか。