2023年秋に放送されるダークファンタジーアニメ『はめつのおうこく』は高度に発展した科学技術を持つ未来的でSFな世界観に加えて、魔女や魔法といったファンタジーの世界観を融合した作品です。そしてその内容はド迫力で凄惨極まりない復讐劇がテーマとなっています。今回はそんな本作の世界観を詳しく紹介していきたいと思います！
目次
はめつのおうこくの世界には魔法を扱う魔女がいる！
はめつのおうこくの作中では、魔法を使える魔女という存在がいます。魔女は全員が女性で、一人一人が固有の魔法を使うことが可能です。人間と同じ姿をしながら生態が異なる魔女は、大昔から人類に寄り添い、魔法によって災害や疫病から人間たちを救ってきました。魔女たちは力を背景に人間たちを支配することもなく、良き隣人であり続けていました。
はめつのおうこくの舞台は高度に発展した未来の世界！
はめつのおうこくは魔女と魔法が存在するファンタジーです。人間たちは高度に文明が発展した未来の都市で生活しています。人間たちの住む一つの国家、リディア帝国では超産業革命（ギア・エクスパンション）と呼ばれる科学技術の発展が起こり、大きく文明が発達する出来事がありました。そんな科学技術の粋を集めた未来の都市で人間たちは暮らしています。
23代皇帝ゲーテの指示で魔女狩りが行われる！
これまで人類は災害や疫病を魔女の助けを借りて乗り越えてきましたが、新技術の革新により人類は魔女に頼らなくても生きていけるようになりました。魔女は人類にとって崇拝の対象でしたが、畏怖の対象でもありました。リディア帝国23代皇帝ゲーテは、人類がこれから生きていくためには魔女からの依存とコンプレックスから脱却しなければいけないと考え、魔女たちを狩る『魔女狩り』を実行します。人類の開発した兵器は魔女たちに真正面から対抗出来るもので、中には魔法を無力化できる装置もあったため、魔女たちは次々と狩られてしまいます。
主人公アドニスとその師、クロエ・モルガンも魔女狩りの対象に
主人公であるアドニスは高名な魔女であるクロエ・モルガンに育てられ、人間の身でありながら魔法を扱う術を身に着けていました。そんな二人は追手にあいながら安住の地を探し旅を続けていました。しかし、人間たちの開発した転移装置により強制的に召喚させられ、さらに人間たちの作った魔女の力を無効化する装置によりクロエは何の抵抗もできずに凄惨極まりない手段で殺害され、その首は晒し首にされました。目の前で愛する師を失い、その死を笑って見ていた人々を見たアドニスは人間たちに復讐することを誓い永い眠りにつくこととなります。
主人公アドニスは何故生かされた？
目の前で師を惨殺されたアドニスは人間たちの手により、脅威レベルSS指定の永年幽閉指定人物として封印されていました。超危険人物であり、実際に封印が解かれた瞬間に大虐殺を行ったアドニスが殺されずに封印されていたのは、人間でありながら魔法を扱うことが出来るアドニスを研究するためだったようです。しかし、結局アドニスの魔法を解明することは出来なかったようです。
魔女たちが住む魔女の国もすでに陥落……
魔女たちは魔女の国と呼ばれる場所で共に暮らしていましたが、人類の魔女狩りによって魔女の国は陥落し、魔女たちを生み出す生命樹もほぼほぼ焼かれてしまっていました。残存する魔女たちは残り僅かですが、それでもどこかで再起を図ろうとしています。ちなみに帝国は魔女狩りでほぼほぼ魔女を狩りつくし、曲がりなりにも世界は平和になったかと言うとそうでもなく、各地で戦争は続いているようです。
魔女たちは排他的で保守的な集団？
魔女たちは人間にとって良き隣人であり続けましたが、人間たちの襲撃に対してはほぼ無力でした。魔女たちは自分たちの魔法を特別なものと考えており、魔法をアドニスに教えたクロエを魔女の国から追放しています。排他的で保守的な傾向があり、ときに人間を助けながら見守ってきました。しかし、内心では人間たちを下に見ていた可能性は大いに考えられます。
魔女たちの生き残りは一体どこに？
１０年前に人間が魔女の国を陥落させて以降、魔女たちはほぼいなくなってしまいましたが死に絶えた訳ではありませんでした。実は生き残った魔女たちは人間の技術を使って月へと脱出していました。魔女は人間と違い宇宙空間であっても適応できるらしく、宇宙服といった技術も不必要でした。数少ない魔女たちはそこで再起を図っていました。さらに、この世界のどこかには宇宙からこの世界にやってきた魔女がいるらしいです。もしかすると、他にも生き残った魔女たちはいるのかもしれません。
超産業革命（ギア・エクスパンション）の技術革新はスゴイ！
超産業革命は人類に革新的な変化をもたらし、その技術は全自動列車や飛空艇などの移送技術、スマートフォンなどの通信技術、強力な魔女たちをいともたやすく殺害することが出来る兵器の数々や医療技術の向上などが挙げられます。その中には魔女ですら使うことができない遠距離間の物理転送なども可能としており、もはや魔法と同等の力と思って差し支えないほどの技術となっています。人々は平和に暮らしながらも電子機器のデータはすべて当局が把握しているようで、徹底的な管理社会でもあるようです。
環境汚染は深刻……環境回復の手段はもう……
高度な文明社会を築いた人間たちですが、その分環境汚染は深刻な問題となっているようです。とりわけ、多くの魔女やクロエ・モルガンを葬った『魔法を無力化する装置』は大量の有害な光線をまき散らす代物で、現在の大気の環境で使用すれば即座に大量被曝し最悪の環境汚染を起こしてしまうものでした。実は環境回復の手段として、魔女の使う魔法には環境を改善させるものもあったようですが、人間自らが魔女たちを葬ってしまったことから環境回復の手段はなくなってしまったようです。いくら技術が発展してもできないことはあるようです。
超産業革命（ギア・エクスパンション）の光と影
超産業革命でリディア帝国は大きな発展を遂げましたが、その一方で途上国の出身者や難民、帝国から逃げ出した奴隷たちは帝国の外で過酷な生活を強いられています。汚染された大気や砂漠化した大地で暮らしているものは汚染民と呼ばれており、高度な文明とは程遠い暮らしをしていますが、それでも一部の汚染民たちは逞しく生き延びているようです。
多くの街や小国が自然消滅の末路を迎える……
帝国近隣の小国や街では、帝国の科学技術の恩恵を受けるために移住するものがほとんどであり、多くの場所がゴーストタウンと化していました。超産業革命の影響はそれだけなく、技術の発展の結果、人間とほぼ変わらない見た目でありながら人間よりも高性能なセクサロイドも開発されました。その結果、男たちは現実の女性と交わらなくなり、不要になった女性を帝国の奴隷として売りさばくようにになってしまいました。子供が生まれなくなり滅んでしまった国家はいくつも存在するようです。
残存する国家は帝国を含めて５つ！
人間の世界に残存する国家は高度に発展したリディア帝国のほかに、軍事技術が発展している軍産国家ミカ、東洋の文化を色濃く残す和郷スズレ国、魔女たちを捕まえてバイオベースみたいになっている単一母子国家オリオンソノー、高度に医療が発展したマークポイント医療国の５つが確認されています。４つの国家元首の思惑はともかく、中心的存在はリディア帝国であり帝国の要請があれば従う間柄のようです。
【はめつのおうこく】世界観設定まとめ
2023年秋から放送されるアニメ、はめつのおうこくの世界観について紹介してみました！高度な文明発展により華々しい未来の世界かと思いきや、裏では環境汚染や人口減少などの社会問題も勃発しており、わざわざアドニスが頑張らなくてもそのうち人類は滅びるのではないかと疑ってしまうような世界でした。世界観が掘り下げられていくにつれてファンタジーからSFへと変わり、どんどん面白く作品だと思いました！実際面白いので、興味があれば原作・アニメ両方を見てもらいたいです！
