聖剣伝説３０周年を記念して発表された聖剣伝説LoM The Teardrop Crystalは、１９９９年に発売されたゲームの１エピソードを題材としています。スクウェア（現スクウェア・エニックス）の人気シリーズ作品で、その中では外伝作品として扱われています。今回、まさかのアニメ化ということで、LoMがどんなゲームなのかを紹介・解説していきたいと思います！
目次
聖剣伝説LoMの概要
聖剣伝説LoMは１９９９年にスクウェアよりプレイステーション用ソフトとして発売されました。ジャンルはこれまでの聖剣伝説シリーズ同様にアクションRPGですが、世界観は一新されており共通する種族やモンスターは登場するものの、様々な種族が混在する世界で純粋な人間は殆ど登場しません。シナリオに関しても従来のような一本道のストーリーではなく、プレイヤーが行ける場所を開拓しながら進んでいく自由度の高いフリーシナリオのRPGとなっています。
これまでの聖剣伝説とは一線を画す、斬新なRPG
マイホームを拠点に、アーティファクトと呼ばれるアイテムを使うことでワールドマップに行ける場所が増えていく『ランドメイク』が特徴で、後半に配置するまたはマイホームから遠くなると、店のラインナップや敵の強さが変化します。また、武器防具楽器作成、ペット牧場でモンスターを仲間に出来る、果樹園での栽培などのスローライフ要素もあり過去作にはなかったやり込み要素が本作の醍醐味となっています。
聖剣伝説LoMの三大シナリオについて
LoMはフリーシナリオであり、各地で条件を満たすとイベントが開始されます。一話完結のストーリーも多いものの、中には複数に渡って続くものもあります。その中でも、『宝石泥棒編』、『ドラゴンキラー編』、『エスカデ編』という三つのエピソードが特に長いイベントでLoMの中でメインシナリオとして位置づけられています。アニメとなるのは『宝石泥棒編』のエピソードで、３つの中で特に長編のシナリオとなっています。どれかをクリアすることでラストダンジョンのエピソードが解放されます。
『宝石泥棒編』
宝石を核とする種族、『珠魅』が中心となるストーリー。物語序盤出会った二人の珠魅、『瑠璃』と『真珠姫』の二人の物語に主人公が巻き込まれていきます。宝石を核とする種族『珠魅』はある理由から数を減らし、各地でひっそりと生きていたのですが、そこに核となる宝石を狙う宝石泥棒サンドラが現れ、各地の珠魅を次々と殺害していきます。そして、その騒動の渦中に巻き込まれる瑠璃、真珠姫、主人公の三人は珠魅という種族が辿った末路を知ることになります。
『ドラゴンキラー編』
奈落の底に落ちてしまった主人公は、そこで獣人の戦士ラルクと出会います。ラルクに案内された先には、力を失った竜帝ティアマットがいました。奈落に落ちた主人公は復活するために、ラルクとともに世界の秩序を守るドラゴンたちを倒してまわることとなってしまいます。
『エスカデ編』
断崖の町ガトの寺院で司祭を務めるマチルダ、そのマチルダの精霊力を奪った悪魔の混血児アーウィン、寺院の僧兵を務める獣人の女性アーウィン、悪魔と妖精を憎む剣士エスカデの４人の幼馴染の物語。事の始まりはアーウィンがマチルダの精霊力を奪ったことに激昂したエスカデがアーウィンに手を掛けようとしたこと。精霊力を失ったマチルダは急激に老化することとなり、ダナエはマチルダを元に戻すために奔走、奈落から帰還したエスカデはアーウィンを殺すために奔走します。しかし、アーウィンの行動はマチルダのためを思っての行動で、マチルダもアーウィンを恨んではいませんでした。決して交わることのない４人の物語。
LoMの舞台、ファ・ディールの世界観
様々な種族が混在し生活する世界で、純粋な人間は殆ど登場しません。獣の姿をした『獣人』、宝石を核とする『珠魅』、人間に対して明確な敵意を持つ『妖精』や世界の秩序を守る『竜族』など。明確に分類されていないような種族もおり、独特の言語と文化を持つ『アナグマ』や海賊をやってる『ペンギン』、『セイウチ』。『人魚』、『セイレーン』など数えきれないほどの種族が生活しています。
マナの曜日は６つ、属性は８つ
１週間は６日間で構成されており、水、火、金、土、風、木の順番でそれぞれの精霊の名を冠しています。属性はその６つに加えて闇（シェイド）、光（ウィスプ）が存在し、それぞれの曜日にしか発生しないイベントが存在したり、特定の曜日には属性攻撃が強化される、果樹園での作物の成長などが関連しています。
本作の様々なシステムについて
戦闘システム
戦闘は敵シンボルに近づくと戦闘となり逃走は不可能。攻撃は通常攻撃（クイックアタック）、強攻撃（パワーアタック）があり、タイミングよく押してコンボ攻撃が可能。また、特定のキー入力と組み合わせた特殊攻撃も存在します。ゲージがたまると設定した必殺技を使用でき、必殺技の習得はアビリティを装備した状態で戦闘をこなすことで習得していきます。ヒットポイントの表記は１００%で０になれば戦闘不能。ただし、味方が生存していれば一定時間後に復活します。戦闘終了後は全回復します。
NPCのシステム
条件を満たした場合に仲間になるキャラクターを連れ歩いて一緒に戦うシステム。NPCはオートで行動し、魔法、必殺技も使用します。また、2Pでの操作も可能。また、仲間の枠はNPC以外にも人枠あり、自分で作ったゴーレムや育てたペットを連れて歩くことができます。味方キャラクターはあまり積極的に行動してくれないため置物になることも多いですが、キャラと重なっている間はシンクロ状態となり、そのキャラに応じた恩恵を受けることが出来ます。
やりこみ要素
本作の最大のやり込み要素といえるものが武器作成、改造であり、そのシステムはあまりにも複雑。適当に作ってもあまり高い効果は得られませんが、仕様を理解して改造を行うと簡単に手に入る素材が超高額で売れたり、武器の攻撃力がカンストします。
聖剣伝説LoMリマスター版について
LoMにはリマスター版が発売されています。グラフィックの解像度がアップし、フォントの変更、一部テキストの追加・修正などが行われていますが、エピソードの追加などはなく基本的には原作そのままの移植となっています。
リマスター版で追加された要素の紹介
どこでもセーブ
セーブがどこでも一部を除いてどこでも出来るようになっています。また、オートセーブにも対応しています。２Ｐの設定もいつでも変更が可能。ただし、他のデータからプレイヤーキャラを持ってくることは出来なくなっています。
エンカウントゼロ
リマスター版で追加された神機能。通常のエンカウントをオフにすることが出来ます。LoMのマップはそこまで広くはないもののマップは無く、非常に迷いやすい構造となっており、マップを変えればエンカウントも復活するため、非常に煩わしかったですが、エンカウントoffにより大幅にストレスフリーとなっています。
BGMもリマスター
下村陽子氏作曲のBGMの数々がアレンジされて登場。気に入らなければオリジナル版に戻すことも可能で、音楽はミュージックモードでいつでも聞けるようになっています。
リング・りんぐ・ランドのプレイ・データ連動限定アイテムの入手
PS版ではポケットステーションが無ければプレイできなかったミニゲームが出来るようになっています。すごろくのミニゲームをこなすことでレアアイテムを入手できるミニゲームで、本編で手に入りにくい素材が比較的楽に入手できます。難易度は非常に高く、一件は運の要素と試行回数が必要に見えますが、自分のリールの順番は固定なため数字の列さえ覚えれば目押しで何とかなるため安定クリアも可能です。また、PS版ではメモリーカード内に特定のデータが無ければ手に入らないアイテムが入手可能となっています。
武器改造システムの変更
PS版の頃から存在した複雑な武器作成は健在ですが、一部の仕様が変更されています。PSでは攻撃力２０００超えの武器を作れますが、リマスター版では９９９で頭打ちとなっています。
【聖剣伝説LoM The Teardrop Crystal】原作ゲームまとめ
アニメ化する聖剣伝説LoM The Teardrop Crystalの原作、LoMについてまとめてみました！このタイトルのアニメ化は非常に驚きましたが、近年発売された聖剣伝説３のリメイクが非常に好評だったこともあり聖剣伝説シリーズにさらなる新しい動きがあるのかもしれません！LoMはリマスター版が発売されて格段に遊びやすくなっており、今プレイしても楽しめる作品となっているので、アニメで興味を持った方はプレイしてみるのもいいかなと思います！
