2022年4月より放送が開始される「勇者、辞めます」。本作は人間の為に戦い続けてきた勇者が、とあることをきっかけに勇者を辞める決心をし、今度は魔王軍へ加入するストーリーとなっています。魔王と勇者が手を組む作品と言えば「まおゆう」などもありましたが、本作は一体どういうストーリーになっているのか。今回は「勇者、辞めます」のストーリーを一足先に紹介していきます。
目次
魔王軍の採用試験にやってきた勇者レオ
物語はしょっぱなから、勇者レオが魔王城へやってきて、採用試験を受けるところから始まります。自信満々で履歴書を出し、魔王エキドナに対して自己アピールを始めるレオ。その中には1対1でエキドナに勝った実績まで……ドヤ顔で合格を確信していたレオでしたが、エキドナの口から放たれた答えは「不採用に決まっとろうがボケェ！！」でした。結局あっさりと不採用となったレオは、何とか二次試験をしてくれと魔王軍四天王に頼み込み、これまでのいきさつを話し出します。それは人間を守ってきた存在でありながら、人間に恐れられ、拒絶され、刺客まで差し向けられる生活を送っていた事実。話を聞いた四天王は、エキドナに正体を隠すという条件付きで、レオを魔王軍に採用する事にします。
勇者レオ改めオニキス卿。最初のお仕事
レオは正体を隠すためにオニキス卿と名乗り、全身を黒い鎧兜で包みます。そんなオニキス卿の最初の仕事となったのが、「炉への魔力供給」でした。四天王の中でも一番忙しい毎日を送っていたのは、レオの監査役でもあるシュティーナ。普段はデスクワークをしているのですが、それとは別に、4つの炉への魔力供給も担当していました。この炉は城の施設を動かす動力源になっており、シュティーナはそのうちの4つの炉の魔力供給を担当しています。魔力供給は炉を作った本人でなくては出来ない。このルールがあるためシュティーナが忙しい合間を縫って担当していたのですが、レオはその仕事を30分と2時間で解決すると言い出します。そして見事に30分と2時間で問題を解決したレオでしたが、最後はしっかりとシュティーナの地雷を踏んで部屋から追い出されてしまいました。
アホの子リリの教育係
レオが次に取り掛かったのは、兵站部隊の手伝い。兵站部隊は四天王の獣将軍リリが担当しているのですが、「アホの子」のリリはとにかく頭が悪く、それはレオの予想を遥かに上回るものでした。普通なら1日で終わる仕事も、リリにかかれば6日でまだまだ道半ば。あまりの仕事の遅さに魔王城で忙しくしているシュティーナや現地住民から、大量のクレームが届くほどでした。そこでレオは一芝居うち、リリに「部下との連携」を学ばせる事にします。毒蛇に噛まれて薬草が必要という事にし、薬草にたどり着くまで仲間と協力しなくてはならない試練をいくつか用意したレオ。リリはその全てを脳筋プレイでゴリ押し突破してしまいます。しかし全ての試練を突破したリリは、その中で「協力すれば仕事も楽になる」という事に気付き、レオから仕事の効率化について学び、その日から兵站部隊の仕事効率は劇的に改善されました。（レオは最初、リリはバカなので直接教えても無駄だと思っていた）
魔王エキドナと地獄の飲み会
炉の魔力供給の安定化、兵站部隊の効率化。レオの活躍により、仕事が楽になったシュティーナは、ついエキドナの前で「オニキス卿のおかげで仕事が楽になりました」と口走ってしまいます。それを聞いた魔王エキドナは、オニキス卿に会ってみたいと言い出し、レオにとって地獄の飲み会が開催されてしまいます。魔法で顔を変えて2人きりの飲み会に挑むレオ。いつバレるかとハラハラしながらも、上司との飲み会が楽になる極意を駆使し、何とかピンチを乗り越えようとします。しかし話はどんどん真面目な方向へ向かってしまい、エキドナの本心を聞いたレオはついに正体を明かそうとするのですが……そこへシュティーナが大慌てで現れ、とんでもない2つの書き置きを、レオとエキドナに見せました。
旅にでた無影将軍メルネス
「旅に出ます。探さないでください」そう書き残して姿を消したのは、四天王の1人、無影将軍のメルネスでした。メルネスを発見したレオが、どうしてあんな置手紙を残して姿を消したのか聞くと、メルネスは「面接」とボソリ。メルネスは3日後に面接官としての仕事があったのですが、口下手でまともにコミュニケーションをとれないメルネスは、色んな町を渡り歩いて何かヒントを掴むつもりでした。しかしレオが現れた事で「3日後までに僕をコミュニケーションの達人にしろ」と無茶振りをします。無茶振りされたレオは頭を抱えながら、メルネスに女装させ、大衆食堂のウェイトレスとして働かせてコミュニケーションの経験を積ませる事に。すると思いのほか真面目に仕事をこなし、学習能力も見せるメルネス。最後は2人で面接の練習をし、無事に面接を迎える事ができました。
めんどくさい超脳筋のエドヴァルト
書き置きを残したもう1人は竜将軍エドヴァルト。「部下の教育失敗の責を負い、自刃致します」と書き残し、姿を消していました。副官でありエドヴァルトの娘でもあるジュリエッタから相談を受けたレオは、エドヴァルトがいかに脳筋な考えで部下を困らせていたのかを聞き、マシンゴーレムを使ってエドヴァルトの考えを正す作戦を思いつきます。マシンゴーレムはSランクの魔獣を遥かに凌ぐ、「禁忌の兵器」とまで呼ばれた危険な代物。初見で対応するのはほぼ不可能とされています。しかしエドヴァルトはこれまで部下に、初見で対応できない事も「出来て当然。出来ないのは努力が足りないから」と決めつけていました。レオは全く同じ事をエドヴァルトにし、マシンゴーレムに初見で対応できなかったエドヴァルトを叱責。これによりエドヴァルトは自分の考えが間違っていたと気づき、その後は正しい教育方法で兵を鍛え始めました。
賢者の石の在処
魔界と人間界を繋ぐ大霊穴（だいれいけつ）が閉じ始め、1週間と持たない状況になってしまったエキドナは、このまま人間界に残るか、魔界に戻るかの選択を迫られる事になります。エキドナが人間界に来た理由は、「賢者の石」を手に入れるため。それさえあれば、魔界も豊かになると信じていました。しかし賢者の石も手に入らず、進退を迫られる事に……するとオニキス卿は正体を晒し、もう1つの賢者の石の在処を知っていると言い出しました。渋々ながらレオのいう事を信じ、「強い番人が守っている」と言われる賢者の石の元へ進むレオたち。するとレオは目的地で立ち止まり、「強い番人」は自分であり、「賢者の石」は自分の心臓だという事を告げます。賢者の石が欲しければ自分を殺して心臓を抉り取れというレオ。過去に一度はレオに敗れたエキドナ達でしたが、再びレオと戦う事になります。
戦いの決着
5対1の戦いでありながら、圧倒的な力量差で魔王軍の幹部と魔王を圧倒するレオ。あっという間に四天王は蹴散らされ、残されたのはエキドナとシュティーナになってしまいました。「42秒間時間を稼げ」エキドナからそう頼まれたシュティーナは、決死の覚悟でレオと魔術の撃ちあいを繰り広げます。そして42秒後、エキドナの放った魔法は「アンチ・レオ」。魔王に代々伝わる魔法で、レオを無力化する為に作られた魔法でした。魔法を放ったエキドナでさえ、レオに避けられると思う魔法のスピードだったのですが、レオはその魔法を笑顔で受け止めます。完全に無力化されたレオに対し、複雑な心境で一斉攻撃を仕掛ける四天王。レオの身体は破壊され、心臓部分の賢者の石がむき出しになる状態まで追いやられてしまいます。
正式に魔王軍の一員となるレオ
四天王により倒されたレオは、自らエネルギー供給を絶ち、300秒間の間に賢者の石を取り出せと告げます。しかしエキドナを筆頭に、四天王の全員もレオの話しに反対。誰一人としてレオから賢者の石を奪い取ろうとはしませんでした。そしてエキドナは魔界と人間界の「和平特使」としてレオを魔王軍で正式に雇ってやると言い出します。こうして「悪しきものから人類を守れ」という暗示から解き放たれたレオは、正式に魔王軍の一員として仲間に加わる事になりました。
「勇者、辞めます」ストーリーあらすじまとめ
ここまで「勇者、辞めます」のあらすじを紹介してきましたが、いかがだったでしょうか？本作はストーリーの合間に過去編も挟まれるのですが、今回その辺りは含めず、ストーリーをざっくりと速足で紹介しました。アニメではもっとキャラを掘り下げたエピソードも展開されると思うので、その辺りも楽しみにしていてください！
