今年、アニメ化することが決定した『イジらないで、長瀞さん』ですが、本作のアニメ化を今か今かと待ち続けたファンの方も多いのではないでしょうか？数多くの個性的なキャラクター達が、主人公八王子君をありとあらゆる方向から弄りまくるという本作の展開にどっぷりとハマってしまった読者も多いと思います。今回は、そのような「イジらないで、長瀞さんが楽しみで仕方がない！！」というファンの皆さん向けに、『イジらないで、長瀞さん』を作者ナナシさんの工夫やバックグランドから分析していきたいと思います。アニメ放送が待ち遠しくて仕方がないという、コアなファンの皆さんにピッタリな内容となっているので、ぜひチェックしてみてくださいね。
作者ナナシ先生の基礎情報
まずは本作の作者であるナナシ先生についての基本情報からまとめて紹介していきたいと思います。作品を分析する上で、作者がどのような人物でどのような表現を好むのかという情報は非常に重要な要素となっているので、細かくチェックしていきましょう。
『イジらないで、長瀞さん』でデビュー
まず本作とナナシ先生の関係ですが、本作『イジらないで、長瀞さん』はナナシ先生のデビュー作なのです。
『イジらないで、長瀞さん』とナナシ先生
当然『イジらないで、長瀞さん』以前にも多くの作品を描かれているとは思いますが、商業的に売り出した作品は『イジらないで、長瀞さん』が初めての作品であり、本作はナナシ先生からしてみても特別な作品であることは間違いないでしょう。
pixiv作家
本作でデビューするまではpixiv等の活動をメインに行っていたようです。現在でもpixivなどへの作品の投稿を欠かさずされていますので、ナナシ先生の絵が好きだという方はチェックしてみるといいかもしれません。ちなみに『イジらないで、長瀞さん』も元々はナナシ先生がpixivに投稿していた作品なんですよ。
たまにアレな絵を描く！？
pixivでの自己紹介では「たまにアレな絵を描きます」と描かれています。アレな絵というと、ここでは詳しくは言及しませんが、元々はアマチュアの絵描きさんなため、そのような攻めた絵の投稿も積極的にされているようです。『イジらないで、長瀞さん』がアニメ化されたことで人気に火がついたので、もしかしたら今後はそのような絵を上げられることは少なくなってしまうかもしれませんね。
様々な作品とのコラボも！？
さらに本作は多くの作品とのコラボをしています。特に『からかい上手の高木さん』や『手品先輩』とのコラボは系統が近い作品同士であるというだけに、多くのファンから支持されました。今後も多くの作品とコラボをして欲しいですね。
その他一切不明！！
pixivで投稿していた作品がいきなりアニメ化してしまったりと、成功の階段を猛ダッシュで歩み続けているナナシ先生ですが、やはりまだデビューしたてということもあって情報が少ない先生ですよね。
これからの活動に期待！！
これから更に人気になっていけば自ずと情報が明らかになっていくと思います！今後のナナシ先生の活躍と露出に期待ですね。
ナナシ先生のここがすごい！！
ここではナナシ先生の基本情報だけでなく、作中に描かれている表現技法から、作者であるナナシ先生の工夫を分析していきたいと思います。よく「目は口ほどにものをいう」という表現がありますが、漫画家にとってはまさに作品こそが自己を表現する最大の手段なんですね。だからこそ、作者について知るためには作品について分析してみる必要があるのです。
情報量が多い！！
まず、本作の特徴として第一に挙げられる要素は、とにかく情報量が多いという点でしょう。本作は一見、脳死しながらもみることができる簡単な作品だと思われがちですが、細かく分析してみると我々を楽しませる為に数多くの工夫を描写描写に散りばめていることがわかります。
ありとあらゆるフェチを抑える
その情報量の一つとして上げられるのは、数多くの魅力的な女性キャラクターの存在でしょう。本作には数多くのタイプの女性キャラクターが登場しており、幅広い男性ファンからの支持を得ています。
ナナシ先生の凄腕
このように、多くの個性を有するキャラクターを登場させると情報過多になってしまい、基本的にまとめる事に苦労してしまうのですが、ナナシ先生はキャラクターの心理描写を見事にまとめているのです。
デビュー作がアニメ化はとにかくすごい！！
デビュー作である本作『イジらないで、長瀞さん』がいきなりアニメ化されたというのも本作の大きな特徴なのではないでしょうか？多くの強豪が群雄闊歩する現代の漫画・アニメ業界では、自身の作品がアニメ化するだけでもかなりすごいことなのですが、それがいきなりデビュー作なんですから、ナナシ先生の才能の凄さが伺えますね。
一人のキャラクターを視覚的に描き分ける
では、ナナシ先生はどのように、数多くのキャラクターを描き分けているのでしょうか？本作ではキャラクターの心情をセリフとしてではなく、極限まで絵でみせるという工夫がなされています。この「キャラクターの心理を絵で説明している」という本作の特徴は次の段落で詳しく説明しますね。
『イジらないで、長瀞さん』の最大の特徴は！？
それでは「キャラクターの心理を絵で説明している」という本作の特徴について詳しく解説していきます。本作の工夫を分析することで、作者のナナシ先生がどのような作品を目指しているのかわかると思いますので、しっかり分析していきましょう。
とにかく絵で語る
本作の特徴はキャラクターの心情表現を徹底して絵で語っているところです。通常の漫画作品ではセリフや語り手の声として状況の説明を行うのですが、本作では敢えてキャラクターの心情をセリフとしてではなく、キャラクターの行動で読者に伝えているのが本作の最大の特徴なのです。
主人公の心情は言葉で語られない
「キャラクターの心理を絵で説明している」という本作の特徴が最も色濃く映し出されているのが、本作の主人公である八王子直人です。基本的に主人公八王子の心の中の声は「本心」として描かれていません。
彼の行動に本心あり
八王子は一見すると「長瀞さんにからかわれるのが嫌だな」と心の中で呟きながらも、行動としては長瀞さんのからかいを嬉々として受け入れてしまうという、かなり矛盾しているキャラクターに見えるのですが、本作のキャラクター心理の根本が言葉ではなく行動であるとわかると、八王子の行動にも納得がいくのではないでしょうか？
部長が立ちはだかる最大の敵なわけ
本作ではこのように、キャラクターの言葉と行動が一致しないキャラクターが数多く登場します。言葉と行動が一致するのは部長ぐらいなのです。だからこそ、自分に正直な部長が「八王子の乗り越えるべき敵」として描かれているんですね。
作者ナナシの作家性
このような表現に作者ナナシ先生の作家性が隠れています。本作に色濃く出ているようにナナシ先生はキャラクターの人間としての二面性をセリフと創作物という二つの層で表現しているのです。
そこから見えるナナシ先生の凄さ
恋愛作品ならどの作品もそうなのですが、キャラクターの心中を描き切るというのは非常に難しい事なのです。しかし、そのような恋愛作品特有の難解な表現を上手く描き分けているというのがナナシ先生の凄さなのですね。
部長
本作では、このようなキャラクターの二面性が上手く表現されているのですが、唯一二面性を有していないキャラクターとして部長がいます。この部長の言葉ひとつひとつが本作では大切なキーとなっているのです。
才能あふれるナナシ先生ならではの視点
有名な部長の言葉として挙げられるのは「作品に必要なのは愛だ」というものですが、この言葉にはナナシ先生の決意があらわれているのでは無いでしょうか？
強気な主張
部長という心の葛藤が一切ない完成された人格を持ったキャラクターが創作を語るというのは、作者の作品に対するスタンスを代弁しているということの現れなのではないでしょうか。まさしくデビュー作でいきなりアニメ化が決定した才能あふれるナナシ先生ならではの強気な主張ですね！
まとめ
いかがでしたか？今回は『イジらないで、長瀞さん』と作者のナナシ先生についてありとあらゆる角度から分析していきました。本作は一見脳死で楽しむことができる作品だと誤解されがちですが、実は至る所に作者であるナナシ先生の工夫が隠れていることに気づいていただけたら幸いです。これから始まるアニメもぜひそのような視点で楽しんでみてくださいね。
