ザ・ファブルは週刊ヤングマガジンで連載され第一部が完結し、実写映画化も果たした作品です。殺しの天才と呼ばれる男、ファブルがボスからの指令でこれから1年間誰も殺さず普通の一般人として生活することになります。ファブルは佐藤明と名乗り、パートナーの女、佐藤洋子（こっちも偽名）とともに平和に暮らそうとします。善良な人々との出会いや日常を謳歌しようとするファブルですが、何故かヤバいトラブルが向こうから歩いてきます。そんな本作の主人公、殺しの技術以外は5歳児並の男、ファブルこと佐藤明（偽名）について紹介していきたいと思います。
目次
ファブル（寓話）として恐れられた最強の殺し屋・ファブル
現代の東京で最強の殺し屋『ファブル（寓話）』と恐れられる男がいました。幼少の頃から殺し屋となるために訓練されたその男は6年間で71人ものターゲットを殺害していました。関わった人物からオリンピックに『殺し』の種目があれば確実に金メダルを取れると言わしめるほどに超越した殺人技術を持つことからいつしか『ファブル（寓話）』の異名がついてしまった殺し屋です。作中でこの男はファブルと呼ばれていますが、ファブルはその男が所属する組織を指す言葉です。本人や組織の人間はファブルと名乗っている訳ではなく、周りが勝手にそう言っているだけで、組織に名前はありません。
ボスからの指令、1年間誰も殺さず一般人として生活する羽目になったファブル
6年間で71人ものターゲットを殺し、あまりにも目立ち過ぎたことを危惧した組織のボスはその男に佐藤明という偽名を与え、1年間誰も殺さず一般人として生活するように指示を出します。殺しの技術以外は5歳児並の男、明は一般人としての感覚を身に着け、普通に生きる人間を学ぶために平和な暮らしをすることになります。しかし、6秒以内に敵を制圧するように訓練された男の条件反射はすさまじく、これは簡単じゃないことだと思い知らされます。
圧倒的にヤバい戦闘能力を持つ最強の殺し屋、ファブルの実力は？
常に6秒以内に敵を倒す訓練を積んでおり、戦う際には時間をかけずに瞬殺する技術を持っています。あるときヤクザを潰した際には10人ものヤクザを2分で全滅、しかもその死体の殆どが頭か心臓を的確に撃ち抜くワンショットキルで仕留めた逸話があります。基本的に武器はナイトホークと愛用のナイフを使用しますが、知恵と工夫で大概のことは何とかなると教えられており、いかなる状況でも創意工夫で立ち回る万能な男。一般人に溶け込む際には全ての武器を置いていくようにボスに言われたが、ナイトホークとナイフだけは持っていきました。
殺しにオリンピックがあれば金メダルを取れる男
殺しの技術だけでなく、監視カメラの位置を一瞬で感知したり、驚異的な判断力や相手の技量や武装などを一瞬で感知する技術は他の同業者を凌駕するものであり、これらは努力の成果というよりは一種の「サヴァン症候群」のようなものだとされており、作中の殺し屋からはオリンピックに「殺し」の種目があれば金メダルを取れると称されたり、遥かに次元の違う存在であると評価されています。作中での殺し合いでは特に苦戦したこともない最強の人物です。
お前は孫悟空か！
作中に登場する殺し屋たちは一度対峙すれば、殺気や気配からそのものの技量をある程度推し量ることができるようですが、ファブルは強者の殺気や気配といったものを完全に隠すことができるため、熟練の殺し屋相手でも巻き込まれた一般人を演じ切ることが出来ます。初対面であれば、同じ組織に所属する殺し屋でも見破ることができず、その様相は戦闘力のコントロールが出来る戦闘民族のそれです。
『無極』を使えるファブル
脳のスイッチを自在に切り替える技術を身に着けており、変な顔をしながらおでこを指でつくことによって関西弁から広島弁、九州弁、東北弁を話すことが出来ます。そのほかにも頭のスイッチを入れるこのルーティンを幾度か披露しており、同誌で連載されている『喧嘩稼業』における技、『無極』のようなことができると考えてよさそうです。
一般人になるのは大変？なにかがズレてるファブル
幼少の頃は殺人技術を磨く訓練として、山の中に放置されサバイバル生活を送っていたため、非常識ではないが一般的な常識からズレた行動をとることがあります。例えば、枝豆を皮ごと食べたり、スイカを皮ごと食べたり、履歴書の趣味欄に好きな三流芸人の名前を書いたりとどことなくズレています。また、長年のサバイバル生活で毒物を舌で感じ取ることができますが、極度の猫舌で熱いものはふーふーしないと食べられず、パートナーの洋子にやらせたりしています。また家にいるときは全裸で就寝時には空の浴槽で眠っています。
プロと言われると弱いファブル
相手が喧嘩を売ってきたら6秒以内に条件反射で制圧してしまうファブルですが、暴力や殺しが好きというわけではなく不必要な殺しはしません。自身がプロであることに誇りを持っているようで、「プロとして」という言葉にめっぽう弱いです。ボスからの指令を受けてからは、いかに制圧するかだけでなくいかに情けなく負けるかも気を付けるようになっており、言われたことはきちんと守る素直な性格です。
三流芸人ジャッカル富岡が大好きなファブル
テレビやラジオ、CMやドラマで活躍する三流芸人ジャッカル富岡が大好きで、普段ピクリとも笑わないファブルも彼が出てくると堰を切ったように大笑いします。裸にネクタイというヨゴレ芸人のスタイルで洋子からは三流芸人と言われているものの、身体を張った仕事やドラマにCMなど多くのオファーを貰っているようで、それなりの評価を受けているようです。実写版のキャストは宮川大輔さん、イメージぴったりですね。
スーパー野生児なファブル
幼少の頃から山に放置されて訓練されたことから、感覚を鈍らせないために山に籠ったりしているようです。その際には、殆ど着の身着のままで特別な装備は持ち歩きません。普段から鋭敏な感覚を持っているファブルですが、それらは山に放り出されてから身に付けざるをなくなったもので、様々なものを創意工夫で活かし、利用するようになったことや極度に猫舌なのもこれらの経験のせいのようです。
ファブルは平和に暮らしたい…でも、トラブルは向こうからやってくる？
一般人としてペットを飼ったり、普通の仕事に就いて一般人としての生活を謳歌しようとします。ですが、本人はまったく関わろうとしていないにも関わらず、同僚の女の子が極悪ヤクザに脅迫されてボロ雑巾にされそうになるわ、同僚でストーカーの男がとんでもない悪徳企業に目を付けられたり、昔の因縁の相手を見つけて殺されそうになるわ巡り巡って結局、裏の世界に関わってしまいそうになります。
デザイン会社『オクトパス』とファブル
偶然出会った女の子、ミサキの紹介で小さなデザイン会社『オクトパス』に時給800円で配送担当として雇われますが、後に奇抜なイラストのセンスを見出され、少しずつデザインを任されるようになり時給も900円、1000円と上がっていきます。そんな普通の同僚である社長やミサキのことは大切に思っており、ミサキがヤクザに目を付けられてデリヘルをやらされそうになったときには妹の洋子と協力して救出に行くほどで、洋子にとっても特別な存在です。
ボスの真意は？
実はボスがファブルを一般人として生活させたのには理由があり、時代の変化によって暗殺を主軸としてきた組織の形態を変えざるを得なくなったこと。ひいてはファブルのような殺し屋はリスクが大きすぎる時代になってしまったことから、少しでも殺しの技術を落とし一般人として順応させることがボスの目的でした。
【ザ・ファブル】主人公ファブルまとめ
天才的な殺し屋ファブルに与えられた使命は『1年間誰も殺さないこと』。殺しの技術以外は5歳児の男が、一般人となるべく奮闘するも、彼の周りではヤバい案件が次々とやってくる。そんなザ・ファブルですが、現在は第一部が終了し夏から第二部の連載が開始されるとのこと。実写映画も良かったです！バイオレンスだけど、どこかほのぼのしている作品なのでおススメです！
