約束のネバーランドの作中では、子供達は自分たちのことを孤児だと思い込み、孤児院のママであるイザベラのことを本当の母かの様に慕い、里親が引き取ってくれるまでの間、外の世界を夢見つつ、楽しく過ごしています。しかし、実は、そんな孤児院だと思っていたGFハウスは実は農園で、自分たちは鬼の高級な餌として栽培されているという真実を知ります。今回は、そんなGF農園のママであり監視者でもあるイザベラについて紹介していきます。
目次
みんなのママであるイザベラって一体何者？
出典: 約束のネバーランド ©白井カイウ／出水ぽすか／集英社／CloverWorks
GF農園の子供達を本当の子供の様に愛している素ぶりのママ、イザベラ。実は彼女もまたGF農園出身者。首筋には73584のマークがあり、年齢は物語当初、31才。非常に策士であり、実際の所は誰も信用していない様子。自分の農園から最上級の餌を出荷する事を誇りに、ただひたすらに子供達を健やかに育んでいます。元々農園出身者のエリートであったイザベラ。幼少期のノーマン、エマ、レイの三人がかりでもチェスが敵わないほど。おそらくママも農園時代では天才と呼ばれていた事でしょう。GF農園の全ての子供達の性格や弱点を把握し、それを資料としてもまとめています。ここの農園の指針は健やかに育てて、脳の発達を促すことと、秘密を厳守すること。大切な餌である子供達の脳をひたすらに美味しくことだけ考えているイザベラなのです。
イザベラってどうやってママになった？
出典: 約束のネバーランド ©白井カイウ／出水ぽすか／集英社／CloverWorks
イザベラが過ごした時のGF農園のママは、グランマと呼ばれる老婆。自分の教え子ということだけあり、かなり信頼している様子です。これまでのイザベラの実績もあるのでしょうが。そんなイザベラは幼少期、GF農園で育った際に、無茶な理想論、幼稚な正義感、不可能な脱獄、どうにもならない現実への抵抗を全て諦めたのでした。実際の描写は多くないものの、当時、大好きだったレスリーという少年が、里親に引き取られていく姿を見送ったその後、この農園の真実に気づいてしまったのでした。おそらく脱走を試みたのでしょう。眼前に広がる崖に絶望を覚えたイザベラは、当時のママに説得されてママになる道を選びます。他の子供達との競争に打ち勝ち、子供を人工授精で産み、ママとしてGF農園で働いているのです。
ママになったイザベラが出来ることと出来ないこと
出典: 約束のネバーランド ©白井カイウ／出水ぽすか／集英社／CloverWorks
ママになったイザベラは、農園から出ることができなくなります。それは心臓にチップを埋め込まれ、農園の外に出てしまうと電流を流されて死んでしますのです。しかし、ママになると外侮から、本やカメラなどある程度の人間の作った物ならば手に入れられる様になります。これは、レイがスパイとして働いていた際に、報酬としてイザベラが手配していた模様です。しかし、それはイザベラの特権なのか、ママ全般なのかはわかっていません。また、ママになると、子供を産みます。これは餌としてですね。そして何より、ママとして一番大きな恩恵は、死ななくてすむということです。ただ、定時連絡や、収穫打ち合わせ等、しなければならない最低限の仕事もある様ですね。
レイの本当のママであるイザベラ
出典: 約束のネバーランド ©白井カイウ／出水ぽすか／集英社／CloverWorks
ママの内通者として、みんなの動向を伝えていたレイ。彼は実はイザベラの本当の息子なのでした。父親はわかりませんが、描写から察するに人工授精でしょう。大好きだったレスリーの口ずさんでいた歌を子守唄として歌っていたイザベラ。そこから物語は飛んで、GF農園内にてその歌を口ずさむレイ。レイは、自分が生まれてからの記憶を持っている少年だったのです。そんなレイは、自分自身の境遇を全て理解した上で、生き延びるためにママと交渉し、内通者として働くのです。いつか脱走するために。それを知っていたイザベラですが、自分で制御できると考え、ずっと泳がせていたのですが、エマとノーマンが下見をする際に、レイを切り捨て、全て一人で制御する事を決めるのでした。
ママであるイザベラが耳を確認する理由
出典: 約束のネバーランド ©白井カイウ／出水ぽすか／集英社／CloverWorks
イザベラはみんなの右耳にかかっている髪ををさらっと搔き上げる仕草をちょくちょく行っています。これは、それとなく発信機を確認していたのでした。子供の頃に耳に埋められた発信機。もし何か以上があれば、手元の親機に異常を知らせてくれる様です。この発信機はみんなの居場所を教えてくれる役割を果たしてくれていますが、誰がどこにいるかまではわからない物なのです。そのため、誰かがいなくなった際には、みんなを一箇所に集め、その信号とは別のところにいる子供を探しています。農園の真実がだれかにバレてしまったとわかったイザベラは、この発信機をわざと子供達に見せて、脱走が不可能な事を見せつけていました。
ママのイザベラと脱走
出典: 約束のネバーランド ©白井カイウ／出水ぽすか／集英社／CloverWorks
ノーマンの出荷の後、エマとレイ主導により、５才以上の子供達は脱走されてしまいます。みんなを追ったイザベラですが、塀から垂れたロープで崖を渡った事を悟と、全てを諦め本当の母の様な表情に変わります。自分の時は全てを諦めて、ただママとして生きる事を望んだイザベラですが、最後は自分の子供達が無事に外の世界で生き抜いてくれる事を願います。そんなイザベラは、4才以下の残された子供達を抱きかかえ、昔レスリーが歌ってくれた歌をみんなの前で歌うのでした。最期、みんなの本当のママとなったイザベラの感動的なシーンでした。
ママのイザベラ 最後に
出典: 約束のネバーランド ©白井カイウ／出水ぽすか／集英社／CloverWorks
みんなのママイザベラは、非常に優秀でみんなを確実に制御していました。そんな中で、エマ、ノーマン、レイが中心となり見事脱走した子供達。イザベラはその後どうなてしまったのでしょうか。シスターは殺されてしまった描写があるもののイザベラにはその様なものはありませんでした。もしかすると生きていて、どこかでまた接点が出てくるかもしれません。
