なろう系の日本のライトノベル『陰の実力者になりたくて！』は累計発行部数400万部超えの人気作です。アニメは今年10月に第2期が放送されることで話題となっています。この作品は専門用語が多く、アニメを観る前に知っておいた方が良い物が多くあります。今回は、作中の専門用語について解説したいと思います！先にパート1を読んでから、この記事を読むことをオススメします！
ミドガル王国＆オリアナ王国
シドが転生した異世界の王国で、物語の舞台とも言える場所です。中世的な階級社会で、文明レベルは現代と比べると低く、馬車などの移動手段が普及しているといったレベルです。アニメ版では蒸気機関車を用いた鉄道が都市間に整備されており、更に王都では蒸気式の市内交通も存在しています。学園の生徒達の一部は。それらの交通機関を利用して通学しています。オリアナ王国は「芸術の国」と呼ばれる王国で、ミドガル王国とは同盟を結んでいます。芸術分野が盛えており、観光地として人気があります。剣術は野蛮なものとみなされており、軍隊などの兵力は有していません。ちなみに有事の際は、同盟国であるミドガル王国の兵に守ってもらいます。そのために同盟を結んだとも言えるでしょう。オリアナ王国が「芸術の国」となったのは、ディアボロス教団に弱みを握られて抵抗する戦力を奪われ、ディアボロス教団に娯楽を提供する要員とさせられたからです。そのため、国そのものがディアボロス教団の操り人形と化しています。芸術が盛んではあるものの、その理由は決して良い事ではありません。剣術が野蛮という思想も、反抗するための戦力を作らせないために、ディアボロス教団から言われて洗脳された結果です。
シャドウガーデン
シャドウが「ディアボロス教団に対抗する」という名目で立ち上げた組織です。構成員は600人を超える大規模な物で、メンバーはエルフが大多数を占めています。リーダーはシャドウですが、全てをメンバーのアルファに丸投げしているので、アルファが実質的なリーダーとなっています。そのため、本当のリーダーであるシャドウ本人は組織についてよく分かっていません。更に、シャドウは周りのメンバーたちがシャドウガーデン「ごっこ」に付き合ってくれているノリの良い人たちだと思っているので、本当にシャドウガーデンが存在しているという自覚すらありません。メンバーのほぼ全員が魔力の暴走に由来する悪魔憑きだったため、個人差はあるものの、各々が強力な魔力を持っており一人一人の戦闘能力がとても高いです。シャドウガーデンの目的はディアボロス教団の壊滅ですが、シド自身の目的は陰の実力者ごっこをしたいだけであり、組織の目的とリーダーの目的が一致していません。メンバーは悪魔憑きとなった事で、一族や仲間から忌み嫌われて捨てられています。その時と比べたら現在の環境の方が遥かにマシであり、元々の身分などには執着していない者がほとんどです。ディアボロス教団の壊滅を目標とするアルファ達の派閥とは別に、シャドウの場合は独自の目的があるため、他の派閥に属して行動しています。
七陰
シャドウガーデンの中でもずば抜けた実力を持つ、とされる七人の幹部です。シャドウ自らが悪魔憑きの治療を行い、数年間シャドウと共に過ごし、更にシャドウの武術・魔力の指導を全て受けています。長い間共に過ごしているため、シャドウの幼馴染兼弟子とも言えるでしょう。加入順で順番にギリシャ文字一文字の名前を与えられており、統括役のアルファを除いて、基本的に上下関係は存在していません。また、シャドウが転生前に得ていた知識やピアノ等の技能も教授しており、それらを活かして表舞台で成功した者もいます。シドの元から一旦離れて組織の構築や発展のため世界に散った後も、当番制で常に7人のうちだれか1人は、シドのサポートとして側に控えていました。組織が巨大化してからは、シドのサポートはニューが担当しています。
ミツゴシ商会
シャドウガーデンのフロント企業とも言える存在です。シャドウガーデンの実態を隠すためのカモフラージュ的な役割も果たしています。七陰がシドの元を離れて各地に散った後、かつてシドから聞いた知識を使い、それまで異世界に存在しなかったチョコレートやコーヒーといった様々な商品を開発及び販売して巨万の富を得ます。その資産を元に作ったのがミツゴシ商会です。その後も国内外の一等地に支店を設ける事で高級感を与え、一般人にも提供できるように値段を安くしたチェーン店も展開しています。専業農家と契約し、良質な素材を確保し更には遠く離れた土地にも配達するサービスなど、それまで異世界に無い流通革命を起こします。結果的には、起業して数年で世界有数の大商会になるという大成功を収めました。他にもかつてシドが話してくれたことを基に「ミツゴシ銀行」も設立し、それまで硬貨しかなかった異世界にはじめて「紙幣」を発行し、お金の価値や概念を変える程の革命を起こしました。様々な革命によって巨万の富を得ましたが、その一方で元々存在している商会のシェアを奪ったことで対立してしまい、ディアボロス教団に協力する商会との抗争を繰り広げています。
他にもココがスゴイ！
スタッフ全員がシャドウガーデンのメンバーの女性で、シャドウに対しての忠誠心はとても強いです。各店舗の屋上には、シャドウガーデンが作戦を立てるために使うという名目で邸宅を設けており、シャドウのための玉座を設けているだけでなく、活動資金として10億ゼニーが用意されています。アニメ版では、吹き抜け式のホールにシャドウと七陰だと一目でわかるような彫刻があり、屋上の邸宅の周囲は盛り上がった壁で囲われ、いかにもそこに何かを隠しているかのような造りとなっています。また、地上から見上げると邸宅が見えない構造となっています。近年では女性用下着などの衣類も自社ブランドで生産及び販売しており、ブランド志向な者も存在しています。ちなみに、実在するデパートの三越がモデルとなっています。
まぐろなるど
元ネタは言うまでも無く、有名なハンバーガーチェーン店のマクドナルドです。この作品の世界でも、各地でチェーン展開しているバーガーショップとして描かれています。ミツゴシ商会と同様こちらもシャドウガーデンのフロント企業となっています。ミツゴシ商会がまだ前身だった時代に、活動資金を得るべく露天商店として展開していた頃、なかなか業績が伸びないことがありました。落ち込むメンバーの1人のガンマに対して、同じくメンバーのゼータが息抜きにと海に誘い、その際にマグロのフライに、タルタルソースをかけたサンドイッチを食べてヒントを得ます。その後商品改良して販売した「マグロバーガー」は大ヒットします。やがてチェーン展開をして、大成功を収めました。現在はミツゴシ商会とは切り離して独自に展開しており、ガンマ個人としては、牛肉を使ったバーガーを作りたいと考えています。牛肉を使ったバーガーが販売されれば、もしかしたら店名が元ネタと同じ「マクドナルド」になるかも知れませんね。
魔界
シドたちが住む世界の外にある世界です。無数に存在する世界の全てがある一点を中心に周回しており、シドたちが住む世界もそのひとつです。様々な世界があり、シドたちが住む世界以外の世界を総称して魔界と呼んでいます。それぞれの世界は周回する速度が異なるという特徴があり、それ故に世界同士が衝突することが時々あります。衝突によって、互いの世界に影響を及ぼすことがあります。シドたちが住む世界に魔物や魔力が存在するのは、大昔に魔界の一つと衝突したことで、魔界から魔物や魔力が流れ込んだからです。逆にシドたちが住む世界の人物は魔界に流れて行ってしまい、それに起因して神隠しの概念が生まれています。シドが転生する前の世界も例外ではありません。魔力などが無いのは、今まで運良く衝突を回避していただけなのです。実際に魔界との衝突が発生した際には、魔物と魔力が流れ込み、魔物の侵攻による日本崩壊を招く原因となりました。
専門用語紹介まとめ
パート1に引き続き、専門用語を紹介してきました。魔法チックな物から有名企業のパロデイまで様々で、物語を彩る要素に溢れています。第2期を観る前の予備知識として、ぜひ押さえておきたい所です。第1期をもう一度、振り返って観てみるのも良いかもしれませんね！それでは今回はここまでです。読んで頂きありがとうございました。
